2011年4月4日月曜日

希望新聞:東日本大震災 遠くの被災地より 嘉田眞典さん(毎日新聞)

兵庫県立聴覚障害者情報センターの嘉田所長がインタビューを受けています。
毎日新聞のHPより)


 ◇「聞こえない人がいる」配慮を--阪神大震災で聴覚障害持つ被災者を救援した県立聴覚障害者情報センター所長・嘉田眞典さん(46)=兵庫県三田市


阪神大震災発生の5日後、聴覚障害者救援対策本部をつくりました。被災した聴覚障害者のなかには、通信手段として重要なファクスが壊れたり、補聴器をなくした人がいました。避難所でも物資配給などの情報を入手できず、周囲の人とのコミュニケーションもうまくできていないことが分かりました。
聴覚障害者は被災者全体の中でも少数のため、直面している困難になかなか気付いてもらえません。私たちのような当事者が立ち上がることが重要です。

聴覚障害者のニーズに応えるには手話通訳者の支援が必要でしたが、神戸では手話通訳者自身も被災した人が多く、私たちは兵庫県と交渉し、全国の手話通訳者に協力を要請してもらいました。多くの手話通訳者が神戸に来て、区役所の窓口に座ってくれました。

また、私たちは、聴覚障害者への情報運搬役になりました。罹災(りさい)証明のもらい方や仮設住宅の募集など、大切な情報を手作り新聞にまとめ、聴覚障害者の家に配ったり、避難所に掲示しました。中には文章を読むのが苦手な人もいますので、絵を入れたり、文章を短くするよう心掛けました。
東日本大震災で被災した聴覚障害者の中には、避難所にいる人も多いと思います。周囲の人が情報を紙に書いたり、身ぶり手ぶりで伝えてほしい。行政の人も、他の被災者の人も「聞こえない人がここにいる」と配慮してくれると助かるのです。【聞き手・川口裕之】

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