2011年3月22日火曜日

聴覚障害者 出発準備(読売新聞)

読売新聞HPからの転載)


◆聴覚障害者が心配
Q 手話ボランティアをしています。聴覚障害者の方が孤立していないか心配です。
A 災害時、音声による情報が得られない聴覚障害者には、聞こえる人にはない困難があります。大阪聴力障害者協会によると、阪神大震災のときには、避難所で情報が得られず、毛布やおにぎりが受け取れないケースがあったそうです。今回も、物資の情報や津波のこと、原子力発電所の状態など、すぐ知りたいことは多いはずです。
厚生労働省の統計(2009年3月現在)では、障害者手帳をお持ちの聴覚障害者は、岩手県で約5100人、宮城県で約6100人、福島県で約7700人もおられます。
全日本ろうあ連盟(東京都新宿区)には「手助けをしたい」という申し出がたくさん寄せられており、現地に拠点ができたら、手話ボランティアを募集する予定です。「もう少しお待ち下さい」とのことです。
◆被災地へ行く前に
Q 被災地に、ボランティアの活動拠点ができてきました。行く前にすべきことは何ですか。
A 仙台市のボランティアセンターでは、避難所での物資搬送や炊き出しの手伝いなどをする人の募集が始まりました。
同センター設立に関わった神戸市社会福祉協議会などに聞きました。ボランティアは、宿泊先や食料、水、マスクなど必要な物を自分で確保し、最低限、自分のことは自分でしなければいけません。宿泊や買い物ができる場所などは、事前に調べる必要があります。
現地ではボランティアセンターに登録し、ニーズに応じて行動します。募集に条件が付く場合もあり、全国社会福祉協議会や被災自治体のウェブサイトで確認が必要です。体調に気をつけ、自分のゴミは持ち帰る。決して「してあげている」と善意を押しつけないように。そういう気持ちは、相手に伝わります。
(2011年3月21日  読売新聞)

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